2025/03/24 12:51


こんにちは、lighthouseです。

今日は前回お話した【宮島工芸製作所 キッチンツールの使い方】の続きとして、
【お手入れ編『オイルメンテナンスの方法』】についてお伝えしようと思います。
 
とはいえ店主は今まで持っている木製品のメンテナンスは数えるほどしか実生活の中で実践していなかった
(経年変化が好きな気持ちとめんどくさい気持ちと…)ので、この機会にいろいろ調べ直して、
実際に使用しているキッチンツールで実際にやってみました。

\前回の読みものはこちら/


1:オイルメンテナンスは必要?
詳しいやり方をお話する前に、そもそもオイルメンテナンスって何?絶対必要なの?と思う方も多いと思います。
店主もそうでしたし、過去に店主が働いていた雑貨屋さんでもときどき質問を受けていました。
 
まず「オイルメンテナンス」とは何なのかというと、
木の道具の表面をコーティングして、表面のカサつきをカバーしたり、撥水性を良くしたりすること。
です。
オイルメンテナンスのメリットもこれになります。
なので「ちょっとしゃもじの表面がカサついて来たな」
「バターナイフの刃と柄の色味の違いが気になるな」という時にやってみると良いです。
(間隔は大体1年前後位。自分の好みや感覚を信じて行うのが良いと思います。)

次に、「オイルメンテナンスが必要な品物」について。
オイルメンテナンスができるのは、主に「表面が塗装されていない道具」です。
当店でお取り扱いしている品物で言うと、『宮島工芸製作所』さんのキッチンツール。
ウレタンやオイルなどのコーティングがなにも施されていない『無塗装品』と呼ばれています。

無塗装の良い所は、ご飯の余分な水分を吸ったり、炒める・すくう等の比較的大きな動作で塗装が剝がれてしまうといった
心配がないこと。さらりと素朴であたたかい木のぬくもりがより感じられるのも無塗装の他にはない良さです。
必要か、必要ではないか、の答えとして『宮島工芸製作所』さんの品物に限って言うのであれば、
必ずしも必要ではありません。
洗った後は自然乾燥で良く乾かす、だけでも心がけていれば十分長持ちし、活躍してくれます。
もし経年変化によって不便が生じてきたら、オイルメンテナンスが必要になります。
※オイルメンテナンスのデメリットとして、調湿機能がやや下がるというのがあります。
 当店ではお取り扱いはありませんが、おひつや曲げわっぱ等は注意し、製品の説明書をご覧ください。
 
反対に、木のお椀やお箸を作られている『薗部産業』さんの品物は透明のウレタン塗装が施されているので
オイルメンテナンスは不要です(学校給食のお椀としても使われているくらいの、安全な塗装です)。
やわらかいスポンジで洗い、熱湯消毒やアルコールを避け、塗装がはがれないようにすることが長持ちの秘訣です。
※木の家具製品などでは、コーティングが施されていてもやすりで削りメンテナンスを行うこともありますが、
ここでは割愛します。

\まとめ/
・オイルメンテナンスのメリットは、表面のかさつきをカバーしたり、撥水性を良くしたりできる。
・間隔はだいたい1年前後。気になってきたら。
・無塗装品は物によってオイルメンテナンスができる。
・ウレタン塗装が施された品物はオイルメンテナンス不要。
・木の道具はどれもやわらかいスポンジで洗い、自然乾燥で良く乾かすが最大のお手入れ。


2.オイルメンテナンス実践!
前置きが長くなりましたが、いよいよオイルメンテナンスを実践してみようと思います。

お手入れする物は、店主が実際に使ってきた『宮島工芸製作所』さんの品物たち。
それぞれ年期は違うのですが、この機会に3点とも同じ方法で実践してみようと思います。

使用した道具は上記の3点。
①の食用油は、オリーブオイルのような『不乾性(常温環境で固まらないもの)』でもOKなのですが
べたつきやすく取れやすいため、乾性の油がおすすめです。


\お手入れ手順①/
サンドペーパーで、木目と平行にこする
サンドペーパーで表面を磨き、汚れを取ります。
向きは必ず木目と平行。
けっこう細かい粉が出てきました。残っていると油が塗りにくくムラの原因にもなるので
きれいに拭きとります。

\お手入れ手順②/
キッチンペーパー(布)に油を染み込ませ、やさしく塗っていく
イチョウ型へらとバターナイフは一回。ナナメ杓子は白っぽさが気になったので
間隔は空けず二回塗ってみました。

塗った直後の様子。
もう色がキレイです。


\お手入れ手順③/
2日ほど乾かし、油が固まったら完了!
作業としては、ものの5分程度で終わったメンテナンス。
1日経って、まだかな~と様子を見てみましたが、小さいバターナイフはしっかり乾いていましたが
特に杓子はまだべたつきがありました。固まるまでは使えないので我慢…
季節や油の種類によっても時間差があるようです。

3.その後の使用感
ここからはいち消費者としての感想になりますが、オイルメンテナンスをしてみて一番良かったのは
・杓子(しゃもじ)にご飯がつきにくくなった
・色味がこっくりとしたブラウンになり愛着が湧いた
ことでした。
おそらくメンテナンスをしたことで撥水性が上がり、杓字を使う前に水で濡らしても吸収されず
ご飯が付く量が大幅に減ったことがおどろきでした。
色味も実践前は白っぽくけば立っていた表面が落ち着いて良い色味になり、
「自分でお手入れしたんだ」という達成感も味わうことができ、愛着につながりました!
ただ無塗装の良い所である「さらっと感」は減り、ややしっとりした質感になりました。
次回は今後の変化をみながら、楽しんで様子を見ていきたいと思います。


最後までお読みいただき、ありがとうございました!!
この記事がみなさんの暮らしにちょうど良く役に立てば、とても嬉しいです!


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